公募について

公募する内容、公募研究への期待等

本研究目的を達成する鍵は、[1] 空間を電子で埋めるための分子ライブラリの構築(A01)、[2] 熱ゆらぎを十分に凌駕(りょうが)できる相互作用の組込み(A02)、[3] 平衡・非平衡を問わず、ダイヤモンド・グラフェンを超越できる高密度共役状態形成のための方法論(A04)を主なものとし、これら三つの鍵を中心に広く公募研究にアイデアを募る。[4]ユニークな計測・評価法による高密度共役物質の迅速診断と構造・熱相関の解明(A03)には、特に新しい機能評価手法を期待する。

高密度共役のための分子創製と新しい共役概念の提唱(A01): 共役電子系の極限的な近接化により分子間共役を達成するための分子骨格の創製や、高密度共役物質の合成上の種々の課題の解決(安定性・難溶性等)に取り組む野心的な提案を求める。個々の共役系の分子設計ではなく、高分子等の高次構造の制御を通して共役電子系ユニットの近接化を図り、高密度共役状態の実現を目指す課題にも期待したい。

分子間相互作用のデザインによる高密度共役状態の固定化(A02): 不対電子間相互作用、静電相互作用、カルコゲン結合、分散力など、あらゆる分子間相互作用の徹底的活用によって、分子同士が異常に接近し、かつ強固に結び付けられた集合体を作り出す大胆な研究提案を求める。熱によっても揺るがない強靭な高密度共役を実現するために、集合体中での分子自由度の制限から熱運動の抑制に向けた公募研究を期待する。

高密度共役分子集積体における精密物性測定(A03): キラー計測技術は“学術の変革”のための鍵となる。基本的な光物性・電子物性・磁性の評価に関する点は計画研究で網羅的に対応可能であるが、研究項目A01・A02が創製する材料における“X”-conjugationの形成を計画研究とは異なる視点から評価する研究提案を期待する。加えて、これまでの“X”-conjugationにかかわる機能を踏まえたデバイス拡張研究に関する研究提案にも期待する。

高密度共役分子集積体の未踏機能(A04): 平衡・非平衡における高密度共役状態形成のための方法論に加えて、低次元電子系・界面物性の特殊性に着目した公募研究に特に注目する。“X”-conjugationに関するこれまでの研究活動を踏まえた、共役電子系そのものにかかわる理論・分子系相互作用を定量的に予測・設計しうる理論系の研究者を広く募りたい。

なお、本研究領域の推進方策として、真の分野間架け橋となる研究者育成を目的とする「高密度共役フェロー制度(大学院生・博士研究員キャリア形成支援制度)」を設けており、上記全分類の公募研究に対しても参画を期待したい。

応募上限額、採択目安件数

応募上限額は単年度あたり300万円とする。A01〜A04の研究項目それぞれ5件の公募研究の採択を予定している。

【文部科学省 学術変革領域研究(A)(公募研究))の公募について】

https://www.mext.go.jp/a_menu/shinkou/hojyo/boshu/1394559_00009.htm