反芳香族化合物の新規変換反応の開発
私は名古屋大学忍久保研究室で新規ノルコロール誘導体の合成と物性調査を行っています。私はノルコロールの新規修飾法として、これまでボリル基をもつノルコロールの合成とその変換に取り組んできました。ボリル基をもつノルコロールの変換反応を探索するため東京理科大学河合英敏研究室の土戸先生が開発された手法を検討することになり、実験について直接ご指導して頂くために今回留学することになりました。
滞在期間中に塩化金錯体の合成、大環状金錯体の合成とその還元的脱離反応について、手順や注意点を含めて丁寧にご指導いただきました。また反応メカニズムや反応条件についてどのように検討しているかのお話もしていただきました。実際にノルコロールを用いて検討した際には、事細かにディスカッションをしていただき、さまざまな視点からご助言を賜りました。得られた知見を活かしてターゲット分子の合成へと結びつけたいと考えています。
ご多忙の中にも関わらず、河合先生・土戸先生そして河合研究室の学生の皆さまが暖かく迎え入れてくださり、楽しく留学を終えることができました。約3日間という短い期間でしたが、交流の中で多くの刺激をいただき、非常に貴重な経験をさせていただきました。この場を借りて、厚く御礼申し上げます。